マルチコア・テクノロジの進化

対称型マルチプロセッシング(SMP)

コンピュータが初めて登場して以来、市場は常に処理能力の向上を求めてきました。対称型マルチプロセッシング(SMP)は、複数のプロセッサに処理負荷を分散させることによって処理能力と効率を高める手法として、長年にわたり使用されてきたテクノロジです。SMPは、多くのタスク(スレッド)の同時処理が必要なマルチスレッド環境において、特に効果を発揮します。

設計上の課題

アプリケーション性能に対する要求の高まりに伴い、プロセッサの設計者は、より高いコンピューティング能力を引き出すためには、より大きなパワーが必要になるという課題に直面することになります。パワーが大きくなれば、電力消費レベルも管理しなければなりません。しかも、業界で要求されているのは、コンピュータの小型化です。ラックに収容可能なサーバ台数を増やし、ノートブックPCを薄型・軽量化し、さらにデスクトップを小型化することが求められているのです。

マルチコア・ソリューション

こうした課題に対応するための一助となるのがマルチコア・プロセッシングです。マルチコアという技術革新によって、性能を向上し生産性を高めることができます。その結果、小型のコンピュータでも、複雑なアプリケーションを同時実行し、より短時間でより多くのタスクを問題なく完了することが可能になります。

マルチコア・プロセッサは、真のマルチタスクを実現します。シングルコア・システムの場合、マルチタスクを実行することによってCPUの使用率が限界に達し、処理の待ち時間が発生して性能が低下する可能性があります。マルチコア・システムでは、各コアに専用のキャッシュが搭載されているため、オペレーティング・システムが十分なリソースを確保でき、演算を集中的に行うタスクを平行して処理することができます。

AMDのマルチコア・ロードマップ

2005年に初めて投入されたデュアルコア・プロセッサおよび2007年に発売されたクアッドコア・プロセッサは、AMDのマルチコア戦略の先陣を切る製品にすぎません。AMDは、以下に挙げる様々な理由からコア数を倍増させる新しい技術の開発を続けています。

マルチコア・プロセッサは、今日におけるプロセッサの設計課題の解決、すなわち、プロセッサ周波数(いわゆる「クロックスピード」)の継続的な向上に伴う電力消費と発熱の軽減を可能にする、即効性とコスト効率に優れたテクノロジです。

マルチコア設計の採用により、システムの全体性能が向上し、複雑さをきわめる今日のソフトウェア・アプリケーションにも対応する高機能プラットフォームが実現します。

AMDにおける新しい製造プロセスの導入により、性能、柔軟性、バリューを重視するお客様に高機能テクノロジを提供するプロセッサの開発が可能になります。

Windows Vista®、Windows Server 2008®、Linux、Solarisなどの現行オペレーティング・システムが、マルチコア・プロセッサのメリットを活かせるようになっています。

マルチコア・プロセッサによって、市場の需要拡大に応じて論理的かつ逐次的に性能を向上できる理想的なプラットフォームが実現します。マルチコア・プロセッサは、お客様にイノベーションをもたらすことに注力しているAMDの取り組みの一部にすぎないのです。